森と森林公園(首都圏)
樹木(大木)
四季の森公園のビジターセンター内では園内の樹木を幹が複数の場合と幹が一本(単木)の場合とでそれぞれ10本づつを選んだ大木マップを掲示しています。すべてに標識が設置されているわけでもありませんが、四季の森公園管理事務所で入手した資料に基づいて四季の森公園の大木を撮影しまとめてみました。
まず、幹が複数の大木の10本
[1] ヤマザクラ 総幹周 1,001㎝ 幹8本
西口広場にあるひとめでわかる大木です。標識が立てられて四季の森公園内でも特別な取り扱いを受けています。この木はヤマザクラとしては全日本クラスの巨木とされています。ヤマザクラは古来、広く親しまれ、奈良県の吉野山、茨城県の桜川市などの桜の名所でも有名です。園芸品種のソメイヨシノは花が終わってから新しい葉が芽吹きますが、ヤマザクラは歯が芽吹くと同時に白あるいは薄紅色の花が咲きます。
[2] ヤマザクラ 総幹周 762㎝ 幹9本
総幹周の大関とされています。展望台から里山方向に少し降りたところのジャンボすべり台側にあります。大関の風格を見せています。
[3] ヤマザクラ 総幹周 681㎝ 幹数6本
総幹周の関脇です。これは大変わかりにくい所にあります。南口売店わきにある「ふるさとの森」の標識に従って行き、「もりの連絡橋」を渡ってから階段を下りてすぐにベンチがあります。その先には総幹周での[6]のケヤキが目だっていてすぐに分かります。その手前左奥にある大きなヤマザクラがこれです。標識はありませんが周囲の状況や管理事務所で入手した地図からこれに間違いなと思います。危険ですから近づくのはやめておきましょう。
[4] ヤマザクラ 総幹周616㎝ 幹数7本
総幹周の小結です。総幹周の大木はヤマザクラが優勢です。この木は[2]のヤマザクラの近くで里山寄りにあります。標識はありません。周囲の樹木との比較から私はこの木ではないかと思っています。
[5] ヤマザクラ 総幹周601㎝ 幹数6本
再びヤマザクラです。これは北口広場から橋を渡って、ハス池沿いに歩いて、カメラマンのおじさんたちがずらっと三脚を立てているあたりの山側にあります。
[6] ケヤキ 総幹周584㎝ 幹数9本
ついにヤマザクラ以外の木が出てきました。この木は南口売店わきにある「ふるさとの森」の標識に従って行き、「もりの連絡橋」を渡ってから階段を下りてすぐにベンチがあります。その先にあり、目だつケヤキの木で、標識もあるのですぐに分かります。ケヤキは日本の代表的な落葉広葉樹で、公園樹や街路樹として多く植えられています。枝を真っ直ぐに伸ばし、枝を扇形に広げた姿が美しく、樹皮も滑らかで青みを帯びた灰色の美しいものです。
[7] イヌザクラ 総幹周548㎝ 幹数6本
北口広場から橋を渡ってすぐに左に行き右側の階段の昇っていくとわかりやすく標識のあるイヌザクラがあります。イヌザクラはウワミズザクラ属で別名をシロザクラといいます。ブラシの様な穂状の白い花が咲き、シロザクラの別名のとおりに樹皮が白ぽいのが特徴です。
[8] イヌザクラ 総幹周548㎝ 幹数6本
この木はついに見つかりませんでした。残念です。
[9] コナラ 総幹周497㎝ 幹数4本
ちびっこ広場から西口広場に向かって道路沿いの道を行くと、園内の案内図があり、そこから一度外の舗装道路を離れた道を進みます。しばらく行くと再び外の舗装道路が見えますが、その舗装道路が見える直前に標識のある大きなコナラがあります。
コナラは雑木林を代表する落葉広葉樹です。かって雑木林は薪や炭の材料を得るための林として、繰り返し伐採され、萌芽更新によって維持されてきましたが、今は薪や炭の需要が減り、人の手が入らなくなり、シラカシなどの常緑広葉樹に変わっていこうとしています。
[10] ヤマザクラ 総幹周426㎝ 幹数2本
ちびっこ広場の奥に杭で囲まれたヤマザクラがあります。広場のシンボル的なあつかいですので、すぐにわかると思います。
[1] ムクノキ 総幹周283㎝
水車小屋から花木園を進み、炭焼き小屋の前を過ぎてから道が直角に曲がる手前にこの木があります。標識もあります。単木では四季の森公園の横綱です。
[2] ヤマザクラ 総幹周275㎝
ちびっこ広場の奥に休憩所がありますが、その右手の柵の外にこの木はあります。
ここからは、幹が一本の大木(単木)の10本。
[3] ムクノキ 総幹周250㎝
ベンチやテーブルのあるピクニック広場の近くにある休憩所、トイレの近くにこの木があります。
ムクノキは雑木林や公園などに多く、幹が真っすぐ伸びて枝を広げ、ケヤキのように美しい樹形になります。オレンジ色の様な幹が特徴的です。
[4] ケヤキ 総幹周247㎝
紅葉の森からしょうぶ園に向かい、展望台への分岐の近くにあります。
[5] ケヤキ 総幹周246㎝
西口広場の出口の近くにあります。枝を大きく広げた美しい姿です。少し離れてみたほうがよくわかると思います。
[6] シラカシ 総幹周240㎝
ベンチやテーブルのあるピクニック広場の近くにある休憩所、トイレの近くにこの木があります。
シラカシは特に関東地方に多く、関東地方の林は人の手が入らなければ、長い間にはこのシラカシが主体の照葉樹林の変わっていくといわれています。材が白いのが名前の由来です。樹皮は普通なめらかで縦に細い筋がはいる。
[7] モミノキ 総幹周225㎝
紅葉の森からしょうぶ園の間にある休憩所の真向かいにあります。周囲の木が迫っているため、樹形の全体はよくは見えません。
[8] クスノキ 総幹周200㎝
この木は実は管理事務所の資料とはやや違う所にあります。しかし、立派なくすの木なので、これと信じて掲載します。北西口2から公園内に真っ直ぐ進み、休憩所への分岐も過ぎていくと階段が現れますが、その手前にあります。
スギと並んで国内では最も大貴君ある樹種です。象徴的な巨木としてアニメや映画にもよく登場します。
[9] スギ 総幹周200㎝
あし原湿原横の北西口への道を登ると、左側に立派なスギやヒノキが現れます。その道の中ほどにあるスギの木です。建築材に広く利用される木ですが、人工的な植林が行きすぎたため、スギ花粉アレルギーで目の敵にされてしまっています。
[10] ヒノキ 総幹周200㎝
スギ・ヒノキ林の休憩所の左側の道(北西口2方面)を行くと見事なスギ・ヒノキの林です。少し進むと北西口2方面に行く階段がありますが、その登り口の右側にあります。この写真は階段の上から撮りました。
県立四季の森公園の 気になる木
シダレヤナギ
北口広場から見てはす池の右側にあります。はす池の対岸からみると非常に目立ちます。別名イトヤナギ。線形の細長い葉が特徴で細身の刺身包丁を柳葉包丁というのはこの葉に似ていることに由来しています。
水辺や井戸に幽霊が出るときはこのしだれ柳が付き物です。また、柳並木のほとんどはこのシダレヤナギで、銀座の柳は有名です。